;■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ; ; SONYのリモコンのコマンドコードをLEDで表示する ; AT90S2313 4MHz ; ; Tabは半角8文字にすると見やすいです。 ; ;■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ;▼▼▼ IEで開いた時の文字化け防止  省線のその小さい駅に、私は毎日、人をお迎えにまいります。誰とも、わからぬ人を迎えに。  市場で買い物をして、その帰りには、かならず駅に立ち寄って駅の冷いベンチに腰をおろし、買い物籠を膝に乗せ、ぼんやり改札口を見ているのです。上り下りの電車がホームに到着するごとに、たくさんの人が電車の戸口から吐き出され、どやどや改札口にやって来て、一様に怒っているような顔をして、パスを出したり、切符を手渡したり、それから、そそくさと脇目も振らず歩いて、私の坐っているベンチの前を通り駅前の広場に出て、そうして思い思いの方向に散って行く。私は、ぼんやり坐っています。誰か、ひとり、笑って私に声を掛ける。おお、こわい。ああ、困る。胸が、どきどきする。考えただけでも、背中に冷水をかけられたように、ぞっとして、息(いき)がつまる。けれども私は、やっぱり誰かを待っているのです。いったい私は、毎日ここに坐って、誰を待っているのでしょう。どんな人を? いいえ、私の待っているものは、人間でないかも知れない。私は、人間をきらいです。いいえ、こわいのです。人と顔を合せて、お変りありませんか、寒くなりました、などと言いたくもない挨拶を、いい加減に言っていると、なんだか、自分ほどの嘘つきが世界中にいないような苦しい気持になって、死にたくなります。そうしてまた、相手の人も、むやみに私を警戒して、当らずさわらずのお世辞やら、もったいぶった嘘の感想などを述べて、私はそれを聞いて、相手の人のけちな用心深さが悲しく、いよいよ世の中がいやでいやでたまらなくなります。世の中の人というものは、お互い、こわばった挨拶をして、用心して、そうしてお互いに疲れて、一生を送るものなのでしょうか。私は、人に逢うのが、いやなのです。だから私は、よほどの事でもない限り、私のほうからお友達の所へ遊びに行く事などは致しませんでした。家にいて、母と二人きりで黙って縫物をしていると、一ばん楽(らく)な気持でした。けれども、いよいよ大戦争がはじまって、周囲がひどく緊張してまいりましてからは、私だけが家で毎日ぼんやりしているのが大変わるい事のような気がして来て、何だか不安で、ちっとも落ちつかなくなりました。身を粉にして働いて、直接に、お役に立ちたい気持なのです。私は、私の今までの生活に、自信を失ってしまったのです。  家に黙って坐って居られない思いで、けれども、外に出てみたところで、私には行くところが、どこにもありません。買い物をして、その帰りには、駅に立ち寄って、ぼんやり駅の冷いベンチに腰かけているのです。どなたか、ひょいと現われたら! という期待と、ああ、現われたら困る、どうしようという恐怖と、でも現われた時には仕方が無い、その人に私のいのちを差し上げよう、私の運がその時きまってしまうのだというような、あきらめに似た覚悟と、その他さまざまのけしからぬ空想などが、異様にからみ合って、胸が一ぱいになり窒息するほどくるしくなります。生きているのか、死んでいるのか、わからぬような、白昼の夢を見ているような、なんだか頼りない気持になって、駅前の、人の往来の有様も、望遠鏡を逆に覗いたみたいに、小さく遠く思われて、世界がシンとなってしまうのです。ああ、私はいったい、何を待っているのでしょう。ひょっとしたら、私は大変みだらな女なのかも知れない。大戦争がはじまって、何だか不安で、身を粉にして働いて、お役に立ちたいというのは嘘で、本当は、そんな立派そうな口実を設けて、自身の軽はずみな空想を実現しようと、何かしら、よい機会をねらっているのかも知れない。ここに、こうして坐って、ぼんやりした顔をしているけれども、胸の中では、不埒(ふらち)な計画がちろちろ燃えているような気もする。  いったい、私は、誰を待っているのだろう。はっきりした形のものは何もない。ただ、もやもやしている。けれども、私は待っている。大戦争がはじまってからは、毎日、毎日、お買い物の帰りには駅に立ち寄り、この冷いベンチに腰をかけて、待っている。誰か、ひとり、笑って私に声を掛ける。おお、こわい。ああ、困る。私の待っているのは、あなたでない。それではいったい、私は誰を待っているのだろう。旦那さま。ちがう。恋人。ちがいます。お友達。いやだ。お金。まさか。亡霊。おお、いやだ。  もっとなごやかな、ぱっと明るい、素晴らしいもの。なんだか、わからない。たとえば、春のようなもの。いや、ちがう。青葉。五月。麦畑を流れる清水。やっぱり、ちがう。ああ、けれども私は待っているのです。胸を躍(おど)らせて待っているのだ。眼の前を、ぞろぞろ人が通って行く。あれでもない、これでもない。私は買い物籠をかかえて、こまかく震えながら一心に一心に待っているのだ。私を忘れないで下さいませ。毎日、毎日、駅へお迎えに行っては、むなしく家へ帰って来る二十(はたち)の娘を笑わずに、どうか覚えて置いて下さいませ。その小さい駅の名は、わざとお教え申しません。お教えせずとも、あなたは、いつか私を見掛ける。 ;▲▲▲ IEで開いた時の文字化け防止 .INCLUDE "2313DEF.INC" .def A=r16 .def B=r17 .def C=r18 .def catch=r19 rjmp RESET ;RESET rjmp int ;INT0 reti ;INT1 reti ;CAPT1 reti ;COMP1 reti ;OVF1 reti ;OVF0 reti ;UART RX reti ;UART UDRE reti ;UART TX reti ;ACON RESET: ;▼スタックポインタ ldi A,low(RAMEND) out SPL,A ;▼入出力設定 ldi A,0b11111111 out DDRB,A ;PBを設定 ldi A,0b1111000 out DDRD,A ;PDを設定 ldi A,0b00000000 out PORTB,A ;初期値0 ldi A,0b0000111 out PORTD,A ;▼外部割込み設定 ldi A,0b01000000 out GIMSK,A ;外部割込み許可 ldi A,0b ldi A,0b00000010 out MCUCR,A ;立下りで割り込み発生 sei ;割り込み許可 MAIN: rjmp MAIN int: ;▼Wait 290us ldi A,145 ; p2: nop ;1 nop ;1 nop ;1 nop ;1 nop ;1 dec A ;1 brne p2 ;2 ;▼リーダ部14bit検査(00001010101010) ldi B,6 ;▼とりあえず6bit検査 ldi C,0b00001010 p5: IN A,PIND bst A,2 sbrC C,7 ;if(C(7)=0) rjmp p5S ; else p5S rjmp p5C ; then p5C p5S: ;(C(7)=1) brtC exit ;if(T=0) then exit rjmp p5CL p5C: ;(C(7)=0) brtS exit ;if(T=1) then exit rjmp p5CL p5CL: lsL C rcall wait600 dec B brne p5 ;ldi A,0xff ;out PORTB,A ;▼コマンド部8bit読み取り ldi B,8 ;8bit ldi catch,0 ;reset p7: lsR catch ;左シフト sbiC PIND,2 ;if (PIND(2)=0) rjmp p8 ; else{ p8 } subi catch,0b10000000;then{ cath(0)=1 rcall wait600 ; wait 600us } p8: rcall wait600 rcall wait600 dec B brne p7 out PORTB,catch lsR catch lsR catch out PORTD,catch sbi PORTD,2 sbi PORTD,6 exit: reti ;▼Wait 600us wait600: ldi A,200 ; p3: ; nop ;1 nop ;1 nop ;1 nop ;1 nop ;1 nop ;1 nop ;1 nop ;1 nop ;1 dec A ;1 brne p3 ;2 ret rjmp MAIN